ボイトレ その6

腹式呼吸(ふくしきこきゅう)とは

正しい呼吸法を身につけることによって、歌うことがたいへん楽になります。安定した声を出すことが可能になることによって、コントロールも楽に出来るようになります。

一番簡単な説明としては“横隔膜の伸縮によって行う呼吸法”なのですが、こんな説明では、何言ってんだか分かりませんよね。実際に体で試してみましょう。

先ず、肩を上げながら、息を吸ってみてください。肺に空気が入り、胸がふくらんだと思います。これは“胸式呼吸(きょうしきこきゅう)”と呼ばれます。

今度はおなかに意識を集中して息を吸ってみましょう。のどや胸でなく、おなかの底深くまで息をためこむつもりで深く吸い込んでみます。横隔膜が下がり、肺が大きく広がってお腹がふくらみます。

おなかの感じが解ったら、少し背中を丸めるような感じで背中にも空気をため込んで見ましょう。実際に背中も広がります。

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腹式呼吸で息を吸うと、横隔膜が下がり、肺が大きく広がっておなかがふくらみます。

次に息を吐いてみましょう。ためこんだ空気をゆっくりと安定して吐き出します。空気をおなかで支えて吐き出すイメージなのですが、わかりにくいなら口を少しつぐんで、シューっという音をたてながら吐きます。

背中から腰のあたりに手をあてて、シューっという音を立てると、背中から腰のあたりが少しふくらむような感じが解ると思います。複式で息を吐いているのです。吸った時と逆の状態で、おなかはへこむ感じです。

この方法を“腹式呼吸(ふくしきこきゅう)”といいます。この方法で体をしっかり支えることで安定した声を楽に出すことができます。

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腹式で息を吐くと、吸った時と逆の状態で、横隔膜が上がり、おなかはへこみます。

腹式呼吸を見つけにくい人のために――

  1. 床に仰向けに寝て、静かに息を吸い込んでみます。手をおなかに当ててみると、おなかがふくらむはずです。
  2. イスに浅くなく深くなく腰かけて、静かに息をしながら、おなかや背中、腰のあたりに手を当てて動きを探ってみましょう。おなかに意識を集中しながらすべての息を吐き切ってみます。そして、「勝手に入ってくる空気」を背中で受けてみましょう。少し背中を丸めるような感じで力をぬくようにすれば、勝手に背中に空気が入った感じになるはずです。
  3. 背筋をのばして立ち、ゆっくり息を吐き出しながら軽く(あるいは深く)お辞儀をします。手は力をぬいて、前 にだらんとたらしておきます。全部の空気を吐き切ったら、上体を起こすと同時に「勝手に入ってくる空気」をおなかに入れてみましょう。まったく自分の意識 とは関係なくおなかに空気が入ると思います。

うまくいったでしょうか? 腹式呼吸の感覚は何度も試して体で覚えましょう。

ボイトレ.その6のまとめ

  1. 正しい呼吸を身につけよう
  2. 腹式呼吸を理解し、試してみよう
  3. 腹式呼吸を文章だけで説明するのは苦労する。

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