2ch仕様のエレアコプリアンプの製作
第8話
困った困った
困ったのだ
入力のコンデンサーを一つ変えるだけで音が変わる
In Cap
「In Cap」と書かれた「縦線2本マーク」の入力コンデンサーであるが、回路図に数値が書いていない
それは、ヒアリングした上で種類や数値をセレクトするつもりだった
このコンデンサーとその後ろの1Mオームの抵抗でHPF(ハイパスフィルター)が形成され
結果としてLow Cutされることになる
計算上は、0.01uF(マイクロファラッド)と1MΩ(メガオーム)で16Hz以下がLow Cutされる
コンデンサーを10倍の値、0.1uFにすると1.6Hz以下のLow Cutになる
人間の可聴範囲は20Hz〜20000Hzだと習ったから、0.1uF程度のちょっと良さげなフィルムコンデンサーで大丈夫だろう
ひょっとして?逆に!もう少し小さい0.033uFくらいを入れて、5Hz以下あたりをLow Cutした方がいいかも?
などと、タカをくくっていた?のかな?
ところがところが・・・
0.1uFと、10倍でかい1uFを聴き比べると、1uFの方が音の芯が太く聞こえる
1uFと1MΩだと、0.16Hz以下のLow Cut
1Hz以下なんて聞こえてるわけないのに・・・
場所的にそれ以上大型のフィルムコンデンサーを採用するわけにはいかない?ので
フィルムコンデンサーより音質で劣ると言われる電解コンデンサーを試してみた
(電解コンデンサーだと小型で大容量のものがあるので)
2.2uや4.7uを試すと・・・
おお、さらに音の芯が出てくる
本当にこれでいいのかな?
何度もなんども聴き比べた結果!結局10uという、でかい値の電解コンデンサーを採用することにした
Low Cutは0.016Hz!!??
聞こえてないはずなんだけどなあ
モニターヘッドホンでヒアリングテストをしているが、0.016Hzなんて再生していないと思うのだが・・
再生周波数帯域:5~30,000Hzと書いてある
不思議だ
パーツテスター
前にも紹介しているが、
こういう自作の「パーツテスター」に部品を挟んで、スイッチをパチパチ切り替えて、何度も音を比べる
めっちゃ地道!
でも、聞こえないはずの0.1Hz以下!の違いが分かるのだから、
人の耳はある意味、そんじょそこらの測定器以上の解像度を持っているのかも知れない
これまでの経験から、電解コンデンサーにフィルムコンデンサーを並列でつなぐことで
さらに良い結果が望めることが分かっていたので
先のパーツテスターで試した結果、
10uFの電解+0.0047uFのフィルム!ということにした
専門用語でなぜか?「電解コンにフィルムコンを抱き合わせる」という
上から見ると普通だが
裏面にもパーツが
入力インピーダンス
回路図をよく見ると、入力インピーダンスを1MΩに設定したつもりでいたが、
一番頭の抵抗、1MΩとの並列合成値、500kΩなのかも知れない
2本の1MΩの抵抗を2MΩに変更すべきなのか
ああ、困ったなあ
そして困ったのが出力のコンデンサーである
Out Capとその後ろの100kΩで、入力と同じ0.016Hzを望むなら
もっともっとでかい「100uのコンデンサー」が必要だということになる
その後の「受けのインピーダンス」も含めて、回路定数の変更が必要であると思われる
ヒアリングテストするにもパーツが足りない
また、アキバに行かなくてはならないのか?
ああ、大変で楽しい